酒とブログと男と女

数人が気ままに交代で日記書くスタイル。あ、いわゆる交換日記。乱れた性から新橋グルメまで幅広く

都合のいい女。

ハーイ!マリエの番です♪

 

さて、この間話したその「彼」とは、なんで3年も続いたんだろうって自分でも不思議に思うことがあるけど、答えはたぶん「都合のいい女」で居続けたから。

 

初めてホテルに呼ばれてから、私は自分の中でルールを決めた。

 

1、自分からは連絡しない

2、彼の事情については聞かない

3、彼に呼ばれたら断らない

4、期待をしない

 

3、以外はほとんど守り通した気がする。

 

やってみて思う事はさ、都合のいい女に徹するって意外と難しいことなんだと思う。だって、自分から会いたくても会いたいって言わないとか、彼のこと聞きたいこといっぱいあっても聞けないとか、呼ばれたら最優先にしていくなんて、普通に生活してたら絶対無理だと思う。私もこれまでおつきあいしてきた人に対しては真逆のことしてきたと思うもん。

 

でもね、この「彼」だけは私の中ではそうせざるを得なかった。そうやって操縦されていた。3年の間に「彼仕様」に見事に作り上げられてしまったんだ。

 

彼はどこまでも従順な犬のような私を自分の所有物かのように楽しんでいたのかもしれない。

 

好き、だなんて言ったことも言われたことはなかったよ。

愛してる、なんてなおさら。

 

よく言われていたのは

 

「マリエと俺は相性がいいんだよ」

「マリエは偉いよ、わかってる」

「マリエだからできるんだね」

 

それとこれ

 

「マリエといると居心地がいい」

 

うーーーん、すでにいい感じでバカな女になってるじゃないか。だってどれも本命には言わない言葉でしょ?

 

THE・都合のいい女。

 

彼女としてのポジションは出会った時からもうない。彼女になりたいわけでもない。

複数人いるかもしれない他の女の人の中で私はどうやって自分のポジショニングをするか、それは「最高に都合のいい女」でいることでしかなかった。

 

テレビに出る人にとって12月は正月特番の収録ラッシュで繁忙期らしく、出会ってすぐの12月を迎えた時、「彼」は「今ちょうど忙しいねん」とつぶやいた。私はそれほどの頻度で会えると期待していなかったから、「彼」から

 

「忙しくてごめん」

 

と言われたときは驚いた。

 

「全然いいよ、お仕事がんばってね。落ち着いたらまた連絡ちょうだい。」

 

こんな感じのやりとりでも、会わずに10日以上を空けることはもうなくなっていた。年始にようやく彼の仕事納めになる。お正月、彼は大阪にある実家に帰るといっていた。

 

正月番組を家でゴロゴロ見ていると、テレビに映る「彼」からのメールが届いた。

 

「大阪、くる?」

 

私の心がピリっとした。

 

大阪、いくの?なぜ?

 

彼女ではない私が彼の実家付近に行くことは危険なにおいがした。でも私はルールの通り、彼の誘いを断ることはしなかった。

 

言われるがままに新幹線にとびのり、連絡がきた次の日の午後には大阪について、指定されたホテルへ向かっていた。

ホテルの一室で、なぜか彼の後輩に迎えられ、一緒にお酒を飲んで、後輩が帰ったタイミングで彼と初めて一夜を過ごした。朝までずっとという意味では初めての一夜。

 

それまでは、私は恥ずかしさからか、情事を終えるとさっさと着替えて帰ろうとしていたから。

 

さすがに大阪では電車があるわけなかったので、そのまま泊まることになったのだけど、メイクを落とすべきか、ちゃんと寝れるのか、何かの時のために寝顔の写真でもとっておくべきか(笑)、本当にまよったけど、疲れていたし酔いもまわってきて、なんだかんだそのまま寝てしまった。

 

朝起きるとテレビでは彼が出ている番組が放送されていて、彼が一言

 

「俺や」

 

と言っていた。今までにない感覚。変な感じ。別にテレビに出ている彼を見ていたし知っていたけど、特に好きでも嫌いでもなかったから、そこに特に感情はなく。ただただ変な感じだった。聞き慣れた心地いい声は、きっとずっと前からどこかで聞いた事あったからなんだとその時ふと思った。

 

そのまま彼は実家に帰り、私は東京へ戻った。

 

私達はお互いに「ありがとう」といって別れる。

 

何に対してなのかわからないけど、「ありがとう」と毎回言う。

 

私だって彼にいっていない事情はたくさんあるし、私だって誰かに優しくしてほしい日もあるし、うまくいかない日もあるし、何も聞かずに全てを包み込んで欲しい日がある。そんな時、1番タイミングよく連絡をくれるのがいつのまにか「彼」になっていた。

 

だから、私にとってのいつもの「ありがとう」は、すっきりさせてくれてありがとうだったのだ。

もちろん、性的な意味もこもっているけど、それ以上に一瞬でスカっとするスリルと興奮を味わわせてくれる彼との関係、私にはとても刺激だった。

 

だから、ありがとう。今日も刺激をくれて。

 

ありがとう、私の都合のいい時に連絡をくれて。

 

ありがとう、私の都合のいいおとこでいてくれて。

 

そう、気づいた時には私の中では「彼」の方が私にとって都合のいい存在になってくれていた。

 

ダメ男とダメ女としての相性がお互いよかったから、こんな頻度で3年も続いたんでしょうね。

 

 

今日はここまで!